【遺産分割協議】被相続人の死亡により,はじめて存在が発覚した兄弟の住所を調べて連絡を取り,当事務所にて協議をすることにより,早期に解決した事案
相談前
- ご相談者様は,お父様の相続手続のために戸籍をとったところ,初めて異母兄姉がいることを知りました。
- ご相談者様は,異母兄姉の名前すら初めて知ったような状況で,連絡先もわからず,どのように相続手続を進めればよいかご相談に来られました。
相談後
相続人調査・相続財産調査
ご依頼者様がご自身で戸籍を取得し,初めて異母兄弟がいたことを知るケースも意外にも一定数あります。
ご依頼者様は,戸籍の附票の取得方法がわからず,異母兄弟がいたことを知ったはいいものの,どのように連絡をとってよいかわからない,というお悩みがあったようでした。
一連戸籍や戸籍の附票を職務上請求し,住所を確認した上,ご連絡の文書を送り,交渉を始めました。
また,相続財産についても十分把握していなかったようであり,被相続人の自宅から発見された郵便物や銀行預金通帳などを一式預り,細かく調査していきました。
早期解決と親交の開始
当方にて分割案とご意向の確認書を送付し,電話にて交渉を進め,その後,相続人全員が当事務所で話し合いを行い,その場で合意することができました。
初めてお会いする相続人たちでしたが,今回のことを機会に交流が始まったとお聞きしています。
弁護士のコメント
相続人調査・相続財産調査
本件のようなケースで,異母兄弟の存在を見逃し,遺産分割協議を行ってしまうと,無効となってしまうおそれがあります。
そのため,被相続人の一連戸籍(生まれてから亡くなるまでの戸籍)を調査し,相続人を調査することがまず行うべき事柄です。
相続財産についても十分に把握されていない場合には,郵便物や手元にある通帳等を手掛かりに,調査を行っていくことになります。
面識がない相手との交渉と早期解決
今まで全く面識のなかった異母兄弟との協議であり,紛争化する可能性もある類型の事案でしたが,円満かつ早期に解決することができました。
事前に手紙や電話で丁寧に内容を説明したうえで協議に臨み,疑問等にも迅速に回答することで、相手方との信頼関係を築くことができたからであると思います。
その後、ご兄弟の交流が始まったようで、縁を繋ぐお手伝いができたと嬉しく思っております。