【遺産分割調停】遺産分割協議に非協力的で調停を欠席する相続人がいる場合に相続分の譲渡や調停に代わる審判にて当方の希望に沿った形で解決した事案

相談前

ご相談者様は、ご主人をなくされた奥様とその長女様でした。
相続人関係が複雑であり、養子や疎遠な兄弟たちが複数名おり、いずれも遺産分割協議に非協力的であり、なかなか協議が進まないようでした。
収益不動産が2軒あり、ご相談者様はそれぞれ1軒ずつ取得したい、という希望がありました。

相談後

相続分の譲渡

ご依頼いただき、一部の疎遠な兄弟たちは、相続関係の協議に関与することを嫌っていたため、相続分の譲渡を提案し、対価として金員を渡して相続分を取得し、交渉の相手方の人数を絞りました。

調停に代わる審判

そのうえで、非協力的な態度を継続する相続人に対して調停を申し立てましたが、欠席が続きました。
調停内で、当方側から条項案を作成し、裁判所より何度か相続人に連絡を試みていただき、最終的には調停に代わる審判により当方の希望に沿った形で解決することができました。

弁護士のコメント

相続分の譲渡という方法

相続分の譲渡とは、法定相続人が、自身の相続人たる地位を他人に譲り渡すことをいいます。
相続人の数が多いケース、相続人の中に消極的な関与を望む方がいるケース、相続人の中に遠方の方がいるケースなどでは、相続分の譲渡を受け、交渉の人数を減らして、最後に残った非協力的な相続人と交渉にあたる、という方法論が有効であるケースがあります。

調停に代わる審判

調停に代わる審判とは、家庭裁判所が、相当と認めるときは、調停内で、合理的かつ適切な解決案を審判の形式で示す制度(家事事件手続法第284条)です。
遺産分割協議・調停に非協力的な相続人がおり、調停も欠席が続くというケースも稀にあります。
調停に代わる審判は、わずかな違いでまとまらないケース、感情的な対立のみが残っているケースのほか、本件のように、欠席を続ける相続人がいるものの、連絡自体はとれ、積極的に争っているわけではないという事案でも、早期に合理的な解決ができうる方法論のひとつといえそうです。

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